四柱推命における「神殺(しんさつ)」の中でも、非常に吉効果が高いとされるのが「天徳貴人(てんとくきじん)」と「月徳貴人(げっとくきじん)」です。
天徳貴人、月徳貴人ともに命式内にあるだけでトラブルから守られたり、周囲からの援助を受けやすくなったりと、非常に恩恵が大きいとされています。
この記事では、天徳貴人・月徳貴人の基本的な意味と性質、そしてそれぞれが年柱・月柱・日柱・時柱に現れた際の意味の違いについて詳しく解説します。
また、命式にこれらの星があるかどうかを確認するための出し方も、分かりやすい表を使ってご紹介します。
天徳貴人・月徳貴人とは?
「天徳」「月徳」ともに、“徳”という字の通り、高貴で気品ある星です。
- 天徳貴人:天の恵み、徳のある人物、周囲からの高い評価、困難からの救済、災難の回避などの象徴。
- 月徳貴人:人間関係の円滑さ、女性からの援助、穏やかな性格、人気運などの象徴。
どちらも“貴人”と名の付く通り、非常に吉星であり、凶を吉に転じる力を持つとされています。特に病気や災難、裁判ごとなどに巻き込まれにくくなるとも言われ、命式に含まれていると大きな安心感があります。
天徳貴人・月徳貴人の出し方(対応表)
出し方は「年干」もしくは「日干」をもとに導き出します。以下の対応表を使えば、簡単に調べることができます。
干(年干または日干) | 天徳貴人の地支 | 月徳貴人の地支 |
---|---|---|
甲(木の陽) | 卯 | 酉 |
乙(木の陰) | 寅 | 申 |
丙(火の陽) | 巳 | 亥 |
丁(火の陰) | 辰 | 戌 |
戊(土の陽) | 巳 | 亥 |
己(土の陰) | 辰 | 戌 |
庚(金の陽) | 酉 | 卯 |
辛(金の陰) | 申 | 寅 |
壬(水の陽) | 亥 | 巳 |
癸(水の陰) | 戌 | 辰 |
上記の対応地支が命式内のいずれかの地支(年支・月支・日支・時支)にあれば、天徳・月徳貴人があると判断します。
各柱にある場合の意味
命式のどの柱に天徳・月徳貴人が現れるかによって、発揮される影響の分野や強さが変わってきます。
年柱にある場合
- 幼少期の環境や親の影響、家系に守られる。
- 生まれながらにして運の良さを持ち、周囲に恵まれやすい。
- 祖父母や親からの支援、家系の徳を受け継ぎやすい。
月柱にある場合
- 社会的な人間関係、仕事、キャリアに良い影響。
- 職場でのトラブル回避、上司や同僚に恵まれる。
- 組織の中で評価されやすく、穏やかな性格を形成する。
日柱にある場合
- 配偶者やパートナー運に恵まれる。
- 結婚相手が穏やかで助けてくれる存在となりやすい。
- 日常生活において大きな災難を避ける傾向がある。
時柱にある場合
- 晩年運や子供運に恵まれる。
- 年齢を重ねるほどに人望や運勢が増す傾向。
- 自分の意思が強く、理想に向かって努力を重ねる性質。
天徳貴人・月徳貴人が各柱に複数ある場合
命式の中に、天徳と月徳の両方を持っていたり、複数の柱に現れる場合、その効果はさらに高まります。特に忌神や天中殺といった凶星が命式にあったとしても、これらの吉星があることでバランスが取れ、実際には穏やかで幸福な人生を歩みやすくなります。
天徳貴人・月徳貴人を活かすために
これらの吉星がある人は、それだけで“守られている”存在です。しかし、それに甘えるのではなく、自分の使命感や徳を広げていくことでより開運につながります。
- 奉仕活動、ボランティア、教育など、周囲に貢献する行動
- 困っている人を助ける姿勢
- 丁寧な言葉遣いと礼儀を大切にする
こうした行動が天徳・月徳の気を活性化させ、さらに大きな恩恵となって自分に返ってくるとされています。
まとめ
天徳貴人・月徳貴人は、命式内にあるだけで運気の安定と守護の力を与えてくれる、非常にありがたい吉星です。年柱・月柱・日柱・時柱のどこにあるかで、その守りの強さや恩恵を受ける分野が変わるため、自分の命式をよく理解して活用していくことが大切です。
命式の中にこれらの星がある方は、ぜひ自分の強みとして受け止め、人生の指針にしてみてください。
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