どうも、四柱推命鑑定師の雄髙です。
今回はあまりいいイメージのない『天剋地冲(てんこくちちゅう)』について解説していこうと思います。
別名、天戦地冲(てんせんちちゅう)とも言われています。
もともとは算命学の用語ですが一部の流派では四柱推命に天剋地冲を取り入れている流派もあります。
陽同士もしくは陰同士の相剋関係かつ、冲の関係の干支のことを天剋地冲の関係と言います。
『名前のインパクトがなんだか怖そう』って思いますよね?
これを持っていると『カリスマ性があって魅力がある』とか『精神的に葛藤が多い』とか色々言われているのですが天剋地冲に特に意味を持った性質はありません。
天剋地冲自体に固定された吉凶はないのです。
天剋地冲によってわが身を表す日干が強められているのか?弱められているのか?という部分だけを見ていきます。
命式の力量次第では天剋地冲によっていい影響を受ける人と悪い影響を受ける人がいるというわけです。
命式には季節があります。
夏月生まれの甲木なら水を欲し、冬月生まれの甲木なら丙火を欲します。
四柱推命は、中庸(真ん中)の考えを取り入れて、自分が社会とどうやってかかわれるカタチになれるのか?を目指していく自然哲学です。
天剋地冲の影響で自分の命式が中和に近くなるなら吉とし、身弱か身強に偏り過ぎるなら凶とします。
天剋地冲の吉凶
天剋地冲が吉になる命式
命式の力量次第では後天運に天剋地冲が巡ると好転する人もいます。
天剋地冲の恩恵を受ける人は基本的には身強過ぎる命式か身弱過ぎる命式のどちらかです。
元命式に天剋地冲が宿命として入っている人でも天剋地冲がとても良い働きをするような命式もあります。
例えばこういう命式。
時日月年
庚丙壬甲
子午午申
上記の命式は日柱と時柱の組み合わせが天剋地冲です。
夏月の丙火(太陽)ということもあり、午が地支2つに通根し、火の勢いが強すぎて身強過ぎて自分勝手になるところ、時柱の庚と月柱の壬、地支の子と申が温度を落としてくれています。
暑い月の丙火だったら、自分を冷ましてくれる『壬水』や『庚金』といった十干で温度が下げられて中和が取れて色々な人から必要とされる人間になるということです。
この命式の場合は天剋地冲の『庚子』と、丙と相剋関係の『壬』が熱い丙太陽の温度を下げてくれており中和が取れているワケです。
この命式の場合は、身強の命式で『独立心旺盛でリーダータイプ』ですが人の気持ちも読み取ることが上手いため『相手目線に立って物事を考えられる』というような人物になります。
大運や歳運で天剋地冲が巡り、命式の季節や温度がいい感じに中和されれば天剋地冲は『吉』になるのです。
天剋地冲が凶になる命式
続いてはコチラの天剋地冲の命式はどうでしょうか?
時日月年
壬甲庚庚
申寅申子
日柱を取り囲むように時柱と月柱が天剋地冲の関係です。
この命式の場合は、甲の寅の通根を抜かれて抜根のようになっています。
また、天干に庚が二つでており甲は庚に斧で切り倒されているような状態で身弱になっています。
天干の壬も庚から生じられて地支の申2つと子に通根し水の勢いも強く流されかけています。
人物像としては、外に対して見栄を張っているものの内面は自己肯定感が低く、職場で上司から怒られたりすると仕事をコロコロ変えやすいようなタイプです。
また、印星が強く出ており考え過ぎてなかなか行動できなかったり、何事も行動せずに頭で解決しようとする命式です。
こだわりが強いのでこだわりを捨てて人に必要とされるようなカタチに自身を変化させなければなりません。
甲(比肩)を用神とし、自立心をしっかり持つような生き方をして、自身を奮い立たせて競争を好むような生き方をしなければ発展が難しい命といえます。
また、後天運では大運に甲が通根する地支(寅、卯)や大運の天干に甲が巡ってくるタイミングが開運のポイントになります。
天剋地冲の調べ方
まずは自分と天剋地冲にある関係の干支を調べていきましょう。
1、相剋している干支を調べる
相剋(そうこく)とは尅す、尅される関係を言います。
天剋地冲になる条件は天干が陽同士、陰同士での相剋(そうこく)の時です。
例えば『甲子』の干支の天剋地冲にあたる干支を調べていきましょう。
まずは甲と相剋関係になる十干を見ていきます。
下の図で関係を表しました。
赤の矢印で尅す、尅される関係を表しています。
例えば、甲(木)は土の養分を奪うため戊を尅します。
逆に、庚(刃物)から尅される関係になります。
したがって、甲は戊を尅し庚から尅されるという関係になります。
2、『冲』を調べる
冲とは正反対に対立する十二支のことです。
戦闘、離別などを意味し相性が良くない組み合わせです。(命式によっては良くなる場合もある)
例えば、十二支が『子』だったら『午』が冲の関係になります。
『甲子』の干支と天剋地冲にある関係の干支は『戊午』と『庚午』です。
甲子の干支は『戊午』を尅し『庚午』から尅されるということになります。
特に、自分が尅される方の干支の相手だったり、後天運に巡ってくると命式の力量が変化して、身強になったり身弱になったりします。
天剋地冲の影響は大運が一番強く影響し、年運、月運、日運という順になります。
また、元命式の中の冲はとなり同士の柱のみ作用し、離れている柱の冲はほとんど影響はないと考えます。
したがって『日・時』『日・月』『月・年』の地支の冲のみで天剋地冲が成立します。
相手との関係が天剋地冲の場合
天剋地冲は人間関係においてはあまり当てはまりません。
私自身もいつもお世話になっている関係の人が天剋地冲ですがかなり仲がいいです。
天剋地冲の相手だとしても自分にとって開運に導いてくれる『用神』ということもあるので相性は気にしなくてもいいでしょう。
『あの人とは天剋地冲だから距離を置こう』ということはしない方がいいです。
まとめ
四柱推命は複合的に読み解くものなので天剋地冲で運勢のすべてが決まってしまうワケではありませんので必要以上に恐れなくても大丈夫です。
天剋地冲は命式の身強身弱を見るための一つの指標だと思ってもらえればいいでしょう。
命式内の天剋地冲を活かしたり、後天運に天剋地冲が巡っている時の乗り切り方を知りたい方は60分2万円のオンラインセッション、星読み講座にてお話します↓

人によってアドバイスが違うのでオーダーメイドのアドバイスをさせていただきます。
コメント