どうも、四柱推命鑑定師の雄高です!
今回は「自営業や経営者に向いている命式とは?」「起業の適したタイミングはいつ?」といった疑問に答える形で、四柱推命に関して解説していきます。
巷では『月柱の十二運に帝旺や建禄、冠帯がある命式が起業に向いている』などと言われていることも多いです。
しかし、これらの十二運を持ち合わせていなくても起業したり経営者になっている人もいます。逆に、月柱に帝旺を持っているのに会社勤めで一生を終える人もいます。
もう少し掘り下げた視点から、自分に経営者の素質があるのか?どんなタイミングで動くのがベストなのか?を解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
経営者に向いている3つの命式
四柱推命において、ビジネス的な成功やリーダーシップの資質は、「通変星」や「十二運星」「五行のバランス」「日干の強弱」などから読み解くことができます。特に以下の命式は、起業家や経営者としての素質を備えています。
1,天干に偏官(へんかん)がありその偏官が弱い命式
『天干に偏官が出ている』かつ『その偏官が弱い』と名声を得やすい命式になります。
偏官が強くてはダメで『偏官が弱い』ということが重要です。偏官が弱いというのは偏官が通根していないということです。通根していない天干は弱いと見ます。
通根についての記事はこちらで解説しています。
偏官はリーダーシップや行動力、勝負運を象徴する星です。積極的に新しいことに挑戦し、スピード感を持って判断・実行する力があります。
競争の激しいビジネスシーンにおいて強みを発揮する星で、起業家や経営者にはぴったりのエネルギーを持っています。
ただし、偏官は自身を尅す通変星なので偏官のパワーが弱いことが条件です。偏官のパワーが強いと悪い面が出やすくなります。短気で独断的な面などが出てくるため、周囲とのバランスを取る意識が必要です。組織を引っ張るエネルギーはあるものの、人を巻き込むコミュニケーション力を磨くことが成功の鍵になります。
2,調候用神を持っている
調候用神とは命式の寒暖燥湿を調節してくれる天干のことを言います。
四柱推命では基本的に、命式が冬生まれで寒かったら暖の天干である『丙』を、暑かったら寒の天干である『癸』が必要です。
冬生まれで寒い命式の場合は天干に丙があると格の高い命式になります。夏生まれの場合は癸を天干にがあると上格の命式になります。
上格の命式は社会からの評価が高く冨や名声を得られやすい命式になります。起業家や経営者としても才覚を表わす人が多いのが特徴です。
3,天干の並びの干関係が良いこと
干関係とは天干同士の相性の良い関係です。干関係が良い命式は自身の才能を発揮しやすくなります。
例えば日干が甲の場合、庚丁と相性が良い干関係になります。イメージするのであれば『甲が薪として丁の火種になり、その火で庚(刀)を鍛えて名刀にする』といった組み合せです。
他にも、甲が天干に複数出ている命式は甲木成林(もうもくせいりん)という組み合わせで天に高く伸びる林や森のようなイメージになります。森の木は建設用の木材の材料になり、光合成で酸素を供給し人間にとって欠かせません。
干関係が良い天干の組み合わせを持っているということは、社会に必要とされる度合いが高くなるということです。
この記事で干関係を解説するとかなり長くなってしまうのでここでは省略します。
以上、解説した1~3の条件を全て持ち合わせている命式はかなりの確率で世の中で名声を残す可能性が高いです。
日干の強さと五行バランスも重要
日干(にっかん)とは、自分自身を表す十干のことで、命式の中心にある要素です。これが強いか弱いかによって、ビジネスの方向性も異なってきます。
日干が強い人は、自己主張がはっきりしていて、主体的に行動できる傾向があるため、経営者向きと言われます。一方で、日干が弱い人でも、サポート役の配置(用神)が良ければ、協力者に恵まれて事業を成功させることができます。
また、五行のバランスが偏っている人ほど「得意分野」が明確になりやすく、尖った個性を活かしてオンリーワンのビジネスを作りやすいとも言えます。逆に五行がすべて揃っている人は、バランス感覚に優れ、マネジメント型の経営者に向いています。
十二運星に見るビジネス適性
十二運星は、命式内の各干支に割り当てられた12種類の「エネルギーの強さと質」を表す星です。以下の星が命式にある場合、経営者としての素質を発揮しやすいとされます。
建禄(けんろく)・帝旺(ていおう)
自信家でエネルギーが強く、リーダーシップを発揮できるタイプです。行動力があり、周囲を引っ張ることに喜びを感じる傾向があります。特に帝旺は、王様のようなカリスマ性を持つ星で、影響力のあるビジネスを目指す人には好相性です。
冠帯(かんたい)・沐浴(もくよく)
冠帯は社会的評価やステータス、外見の整いを示し、営業や販売に強い星です。沐浴は好奇心旺盛で新しいものに惹かれる性格。どちらも変化を恐れず、柔軟に時代に対応できるため、起業環境の変化に強い傾向があります。
起業・独立に向いているタイミング(大運・流年)
四柱推命では、人生に10年単位で訪れる「大運」と、年単位でめぐる「流年」のエネルギーの影響が非常に大きいとされます。いくら命式が良くても、大運・流年の巡りが悪い時に無理に起業すると、思ったように結果が出ないこともあります。
実際の鑑定では天干同士の関係や地支を使って鑑定しますがブログの記事用に以下に簡易的に解説します。
以下のような運気が来た時が、独立・起業に向いている好機となります。
・印綬・偏印が巡る →情報や学び、企画力が高まる。準備期間や専門性を構築するのに最適。
・比肩・劫財が巡る → 自立心が高まり、自分の力で道を切り開こうという意欲が強まる。
・偏官・正官が巡る → 社会的立場や責任が重くなり、経営の安定を図るタイミングに良い。
・偏財・正財が巡る → 商売・財運が活発になり、ビジネスチャンスが広がる。
逆に、食神・傷官・冠帯などが巡っている時期は、趣味や創作活動に集中したり、準備・学習を優先した方が良いこともあります。
また、「空亡(天中殺)」の時期は運気の不安定さが出やすいですが、あえてこの時期に準備をして、明けてからスタートを切るとスムーズに進むことがあります。重要なのは、“動くなら慎重に”という意識を持つことです。
まとめ:四柱推命を起業の羅針盤に
起業・独立は人生の一大イベントであり、リスクも責任も伴うものです。だからこそ、自分の命式や運気の流れを理解しておくことは、成功への大きな一歩となります。
自営業・経営者に向いている命式には、共通して「自立心」「行動力」「柔軟性」「金運」「知性」などの星が関係しています。しかし、これらが命式にないからといって、向いていないとは限りません。サポート運や大運の後押し、環境や努力によって運命は開いていきます。
自分の特性やタイミングを活かして、一歩ずつ「自分らしいビジネス」を築いていきましょう。
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